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サピックス
デイリーチェックの
対策
デイリーチェックはサピックスの授業の初めに15分~25分程度(科目にもよる)で行われる復習テストです。4年生から6年生を対象に、授業内容の定着度を測ることを目的に行われます。配点は、国語・社会・理科は100点満点、算数のみ200点満点です。
出題範囲は、前回配布されたデイリーサピックスの内容です。算数は「基礎トレーニング」の内容も含まれます。
国語
読解問題は出題されず、「漢字40点、知識60点」というような構成で出題。
社会・理科
テキストの「授業の確認問題(基礎)・(発展)」などから出題。
算数は特徴的なので、後ほどご説明します。
サピックスデイリーチェックの注意点
「授業でやらなかったところまで出題されている」
サピックスでは授業の進度が速いため、授業中にはデイリーサポートの問題の半分ほどしか解説をしないことがほとんどです。
ただ、この残り半分の問題もデイリーチェックでは出題されます。
次の授業までに残り半分の問題を自力で解けるようにする必要があるため、家庭学習でカバーするしかありません。
「授業で習った解き方と違う解き方が載っている」
デイリーチェックに載っている解法が、「サピックスの授業で習った解き方と違う」というケースもあります。
同じ問題を解くのに、普段と異なったやり方をしてしまうと、お子さんが混乱してしまいます。
こういった場合には、よりお子さんが理解しやすい解き方に統一してあげることが大切です。
算数のデイリーチェックは、
クラスによって難度が違う
算数のデイリーチェックは、クラスによって難度が異なります。
No.の横にあるL(Low)やレベルM(Middle)、H(High)というアルファベットが、レベルを表しています。
また、算数のデイリーチェックは、他の科目と異なり200点満点です。
そのため、「他の科目では満点が取れても、算数はなかなか満点が取れない」というお子さんがよく見られます。
デイリーチェックで
満点を取ることを目的にしない
デイリーチェックは、復習のためのテストです。
満点を取ることが目的ではありません。
サピックスの授業の復習をして、復習が充分だったかをテストでチェックする。そこで間違えてしまった問題をさらに復習をする。
この復習のサイクルをつくることが目的です。
ですから、まずはその日の授業の復習を適切に行うこと。
これが出来ていれば、点数が取れなかったとしても全く気にする必要はないのです。
マンスリーテスト対策として
デイリーチェックを活用する
また、デイリーチェックの問題は、マンスリーテストの1~3番までとほぼ同じレベルです。
そして、マンスリーテストの1~3番は、約80点分です。
つまり、デイリーチェックの復習を日々しっかりやっておけば、マンスリーテストで80点は確実に取ることができるはずです。
先ほども言ったように、デイリーチェックで得点することが目的ではありません。
デイリーチェックを利用し復習のサイクルを作り、マンスリーテストで80点を確実に取る力をつけることが大切です。
お子さんには、マンスリーテストで「この80点をどれだけ取ることができたか」を意識させてあげてください。
保護者の方ができる
「復習の5つのポイント」
さきほどもお伝えしたように、デイリーチェックの復習はとても大切です。
ここでは、保護者の方ができる「復習の5つのポイント」をお伝えします。
①「何時間やる」ではなく「何をやる」かを決める
復習で大切なのは、「やったことが身についているかどうか」です。とりあえず〇時間勉強した!では効果はありません。
今日は何をやるのか、そしてできるようになったのか、もう一度復習をするべきなのかなど、しっかりと目的と課題を持って復習に取り組みましょう。
ですので、「今日やった単元のココをできるようにする」など、具体的な指示を出してあげてください。
②考える時間を決める
上記の方法をとっても、考えずに解いてしまっては意味がありませんし、考えてもわからない問題に時間をとってしまっては絶対に終わりません。
そこで、1問に使える時間を決めてあげてください。
考えてもわからない問題はもちろんですが、考えるのに時間がかかってしまう問題も、見直す必要があります。
③考えるのに時間がかかる問題は、褒めてあげる
時間がかかっても考え方はわかっている問題があったら、まずは褒めてあげてください。
「時間がかかって解けなかったけど、考え方はしっかりできてるね。じゃあ、もっと速く解けるように練習しようか。」と、お子さんが前向きに考えられるよう励ましてあげてください。
特に5年生以降は、解けない問題がどんどん増えていきます。
自分はできるんだという自信がなかなか持てず、勉強に対してもマイナスな気持ちになってしまうお子さんがとても多いです。
お子さんのモチベーションを上げるには、やはりご家族の励ましが大切です。
④お子さんに説明させながら、
問題を振り返る
「お子さんに説明をさせる」ことには、とても良い2つの効果があります。
1つ目は、お子さんと保護者の方が「解けなかった原因」をはっきりと認識できることです。
問題を見直す際、そもそも分かっていないのか、時間が足りてなかったのか、といった原因をはっきりさせることが大切です。
多くのご家庭が、問題の〇×だけで「できている」「できていない」を判断してしまいがちです。
先ほども説明したように、解けなかった原因によって、その後の対応も変わります。
必ずお子さんに説明をさせながら、考え方をわかっているかどうか、という指標で見直してあげてください。
2つ目は、説明しながら解けた問題は、お子さんの自信につながるということです。
自信というのは、お子さんの問題を解くスピードを上げる効果があります。
考えるのに時間がかかってしまう原因の1つに、お子さん自身が自分の考えに自信が持てず、「本当にこれでいいのかな?」と悩んでしまうということがあげられます。
お子さんが自信をつけるだけで、解答スピードが格段に上がることもあります。
⑤いくら考えても分からない問題には、時間を使わない
「分からない問題を考えることで、考える力がつく」
このように考えているご家庭が多くいらっしゃいます。
確かに考える辛抱強さは身につくかもしれませんが、考える力は身につきません。
さらに、復習で大切なのは、考える力ではなく「定着度」です。
「定着度」は、お子さんが考え方を理解している上で、繰り返し反復することで向上します。
そして、解答スピードが上がり、応用問題でも使える力として身につくのです。
ですので、考えても分からない問題は、保護者の方がピックアップし、塾の質問教室や個別、家庭教師の先生にもう一度教わるように指示をしてあげてください。
ここで注意するポイントは、「何がわかっていないのか」をできるだけ明確にしてあげることです。
教える側も、何を理解させてあげるべきかがはっきりとするので、短時間で効果的に教えることができます。
以上の5つのポイントを踏まえた上で、しっかりと復習のサイクルをつくってあげてください。
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簡単にまとめますと、以下の流れとなります。
- デイリーチェックを解き直す
- 類題を解く
- 簡単に解けた問題と苦労して解けた問題を区別する
- 2~3日後にもう一度類題を解く
デイリーチェックの解き直しは、数日あけてから行ってください。
そうすることで、分かった「つもり」ではないか、解き方の丸暗記ではないか、が分かるからです。
しかし、この対策を小学生のお子さんが一人でやるのは、現実的に難しいでしょう。また、保護者の方が指導する場合も、これだけのことを全てこなすのは限界があります。
もしご不安がある場合は、豊富な指導経験に裏付けられた専門性と、サピックスのノウハウを持つ、中学受験のプロ家庭教師をご検討頂ければと思います。