サンデー
サピックスの
特徴と対策

サピックスでは、普段の授業以外にも生徒一人ひとりの志望校合格をさまざまな面からサポートしています。
その中でも、小学6年生を対象に集中特訓を目的として実施されている講座が、『サンデーサピックス』です。
このページでは、『サンデーサピックス』の特徴や効果的な使い方についてお伝えします。

サンデーサピックスとは

『サンデーサピックス』（難関校SS特訓）は、小学6年生を対象とした集中特訓講座です。

志望校の出題傾向に合わせた「志望校別講座」と、苦手科目や強化したい分野を学習する「単科講座」、基礎学力の定着度をはかる「合格力判定サピックスオープン」の3つがあります。

9月～1月までの日曜日に全18回実施され、そのうち4回が「合格力判定サピックスオープン」です。

では、それぞれについて説明していきます。

サンデーサピックス(志望校別講座)について

「志望校別講座」は、難関校を目指す受験生向けの、志望校別の対策講座です。
設置コースは以下となります。

男子校	開成・麻布・武蔵・駒場東邦・栄光学園・慶應普通部早稲田・早大学院・桐朋・聖光学院・海城・灘・甲陽学院など
女子校	桜蔭・女子学院・雙葉・フェリス・学習院女子・豊島岡・神戸女学院など
共学校	慶應中等部・慶應湘南藤沢・早稲田実業・渋谷幕張

クラスの中の成績順に席が決まるため、志望校に合格できる可能性が高いかの参考にされています。

ただ、現在の偏差値が志望校にどれだけ届いていなかったとしても、一部例外を除いて、志望校のクラスに入れないということはありません。

登録したい志望校を「志望校調査票」に記入しておきましょう。

サンデーサピックス(単科講座)について

「単科講座」は、苦手科目や弱点分野を克服するための教科別特訓講座です。
この講座も、9月～1月までの日曜日に実施されます。
「算数思考力講座」「算数解法力講座」「国語記述表現力講座」「国語読解力講座」「理科知識論理力講座」「社会知識論理力講座」の6つの講座が設置されています。
毎年、どの単科講座を受けるべきかを悩む保護者の方がたくさんいらっしゃいます。
簡単に説明していきます。

算数思考力講座

筑駒・灘・開成・駒場東邦などの難関校を志望するお子さんでなければ選択する必要はありません。
算数の基礎力に全く不安がなく、大型問題の攻略だけが残された課題であるお子さんのための講座です。
この時期は、基礎の復習を徹底し、過去問対策への下地作りをしたほうが良いでしょう。

算数解法力講座

基礎から応用まで、レベルに応じて得点力の強化を図る講座です。
夏期講習までに学習した内容の復習となり、中学受験に必須レベルの問題を解けるようにすることができます。
基礎力がしっかりと身についているのであれば、他の科目を選ぶのも良いでしょう。

国語記述表現力講座

長文記述問題に対応する講座です。
こちらも「算数思考力講座」と同じくハイレベルな内容となるため、筑駒・開成・麻布・武蔵・桜蔭などの難関校を志望するお子さんでなければ選択する必要はないと言われています。
ただ、国語の記述対策はお子さん自身ではなかなか出来ません。
読解力が充分身についている場合は検討の余地があります。
判断が難しい場合は、サピックスの先生に相談してみるのも良いでしょう。

国語読解力講座

実戦的な読み方や論理的な解法を身につけ、知識問題や短文記述のトレーニングも行う総合力養成講座です。
よほど理科と社会の偏差値が低くなければ、多くのご家庭が「算数解法力講座」と「国語読解力講座」の2つを受けられる場合が多いでしょう。

理科知識論理力講座

知識をベースとして理科の基礎力を固めるための講座です。
先程も言ったように、多くのご家庭が算数と国語の講座を選ばれると思います。
ただ、お子さんによっては算数と国語に力を入れてきたため、理科が疎かになっていることも多いのではないでしょうか？
よく「理・社は後からでも何とかなる」と言われ、実際に算数と国語の重要性は高いのですが、決して理科の対策が不必要というわけではありません。
特に、基礎から不安がある場合、この時期から見直しをしなければ間に合わなくなってしまうこともあります。
「理科知識論理力講座」では基礎力アップを期待したいご家庭には、一考の余地があると言えます。

社会知識論理力講座

「理科知識論理力講座」と同じく、知識をベースとして社会の基礎力を固めるための講座です。
こちらも社会に不安があるご家庭は一考の余地があります。
サピックスの先生に相談してみましょう。

合格力判定
サピックスオープンについて

「合格力判定サピックスオープン」は、基礎学力の到達度を測るためのテストで、9月～12月の間に4回実施されます。
基礎学力の到達度を「知識力」「解法力」「問題処理能力」の3つの力で測り、志望校の合格可能性を判定します。

サピックスのマイページで志望校判定がされ、1回目から4回目の試験で、どれだけ学力を身につけることができたかを確かめることができます。

受験者数も多いため、偏差値が低く出ることが特徴です。
ただ、出題される問題自体は難問ではなく標準的な問題が多いため、中学受験に必須レベルの基礎力がどれだけ身についているかが重要となります。
反対に、桜蔭などの難問の多い中学の入試問題とは内容が大きく異なるため、合格判定が高くても気を抜くことができません。

中学受験をする上での基礎力の定着度を測るための模試だと考えた方が良いでしょう。

また、合格力判定サピックスオープンでは、実際の中学校から会場を選ぶことができます。(開催時期によって会場が変更されます。)
中学校会場では試験時間の間に保護者の方向けの説明会も実施されます。

＜2020年の中学校会場＞
巣鴨、逗子開成、世田谷学園、立教新座、共立女子、日本女子大付属、普連土、横浜女学院、栄東、渋谷渋谷、渋谷幕張、東邦大東邦、鎌倉学園、攻玉社、城北、聖光学院、都市大付属、桐朋、本郷、鴎友学園、品川女子、横浜雙葉、江戸川取手、開智、成蹊、広尾学園、駒場東邦、サレジオ学院、成城、高輪、吉祥女子、湘南白百合、田園調布、豊島岡、都市大等々力、高槻浅野、芝、国学院久我山

サンデーサピックスの注意点

『サンデーサピックス』は、主に御三家を中心とした上位校を目指す生徒さん向けの講座となっています。
内容・スピードともに難易度が高い講座なので、しっかりと学習計画を立てる必要があります。
朝の9時から夜の7時頃までみっちり勉強することとなります。
志望校に沿った対策がされるため、効果的な学習ができると言えますが、お子さんに本当に必要な対策となっていないと、貴重な日曜日を丸々潰してしまうこととなります。
お子さん自身が「やらされている」と感じて学習を進めていると、せっかく勉強しても最大限の効果を得ることはできません。
目的と課題を明確にして取り組む必要があります。

また、課題や自宅での学習は、勉強量やペースを管理することが重要です。
サピックスでは過去問を授業中に扱わないため、自力での対策が必要となります。
サンデーサピックスをこなしながら、お子さんの苦手分野の基礎を見直し、過去問にも取り組む時間を作っていけるよう管理しなければいけません。